ワールド☆スリップ
『っ痛……』
目が覚め、辺りを見回すと、草原に囲まれていた。
うちは、その草原に寝ていた。
痛みはあっても意識はもうろうとしている。
「あれ?」
そんな時、声がした。
……うちの。
振り向くと、そこにはうちが立っていた。
まさにドッペルゲンガー。
「『うわぁあああっ!!!?』」
何、何、何なのさ。
「お、お、俺がいる!?」
『……は?』
おい、まてコラ。
“俺がいる”って、まさか……
バッと自分の体を見た。
「…男?」