ワールド☆スリップ
しばらく歩いて街に出ると、不思議なことに気がついた。
この街の人々は、みんな、面白い…というか、おかしい。
「すいませーん!この街の方ですか?」
「え?うん。そうだけど…どうしたの?異国の方かな?」
「え。あぁ、まあ…」
「で、どうしたの?」
「あの、その耳と尻尾は何なのかな…と思いまして……」
竜の言葉に、街の人の耳と尻尾がピンとした。
「え?あ、君、知らないの?かわいそうに…」
そう言って、街の人はうちらから避け始めた。
最終的には、「用事があるから」という理由付きで、走って逃げていってしまった。