私のヒーロー=ヤンキー君☆
「去年、羽柴にあるクラスの子が告白してる場面に出くわしちゃって…」
茉智ちゃんが小さめの声で話始めた。
「女の子が手作りのクッキー渡しながら好きですって言った時に、何て言ったと思う?」
「…何て言ったの?」
茉智ちゃんは眉間にしわを寄せながら怒った口調で言い放った。
『あんた、地味で好まんわ。』
「…って真顔で言ったの。でも、クッキーだけはってその子が言って受け取ったのに、受け取ったのに!一口も食べずにゴミ箱に捨てようとしたのよ!?」
茉智ちゃんは怒った口調で、だけど悲しそうな目をして言った。
「それで、私キレて羽柴に言ってやったのよ。人の…」
「『人の愛情を受け止めることのできないあんたは、可哀想な人間ね!!』って言われたんよ。」
「は、羽柴!!」
茉智ちゃんはハッとしたように振り返って羽柴くんを睨んだ。