私のヒーロー=ヤンキー君☆
「り、龍!!その怪我、どうしたんや!?」
龍雅より先に教室に遊びに来ていた羽柴くんが、龍雅を見て言った。
「龍雅、その怪我……」
「………絡まれた、他校の連中に。」
小さく呟くと、
「……りま、絆創膏持ってねぇ?口切れた…」
「あ、あるよ!!ほっぺた、アザになっちゃってるよ?保健室に氷貰いに行く?」
絆創膏をはってあげると、少し痛そうに顔を歪めた。
「……平気。このくらい、掠り傷だし。」
「そう?無理しないでね……」
「……ありがとな。」
「……どこの奴やねん…?」
羽柴くんが、声を震えさせながら低い声で言った。
はじめての羽柴くんの声に、私も茉智ちゃんも少しだけビクッと体を震わせた。