私のヒーロー=ヤンキー君☆
「りゅ、龍雅…ごめん…」
状況を把握したのか、りまが謝ってきた。
「……お前が悪いわけじゃねぇ。けど…顔見られたのは、ヤバイな…」
「りま、茉智!何で来たんや!!」
「は、羽柴…」
菅原は、下駄箱で呆気にとられた顔で俺と幸平を見た。
りまの体が、少し震えていた。
「…ご…ごめん…」
菅原も、震える声で幸平に謝った。
「いや…すまんかったな、怖がらせて。俺が怖いか?」
「違うわよ!羽柴は怖くないよ…」
「茉智…ありがとうな。りまもな。」
「……あの人達、また来るの?」
不安そうに言うりまの目は、
『何もしないで。』
と、俺に訴えてるようだった。
「……わかんねぇ…ただ、今回だけで終わらせるような連中ではないな……」
「……何も、起こらないでほしい…」
俺の胸に身を委ねるりまを、俺は優しく抱き締めた。
だが、りまの願いは叶わなかった。
4日後、りまが神崎にさらわれた。