私のヒーロー=ヤンキー君☆
「……鳳か。」
そう呟くと、神崎さんはケータイをとり、通話ボタンを押した。
『りまか!?』
「ざーんねん。俺でした。」
『っ…神崎、てめぇ…』
龍雅の声がする。
「龍雅!!」
『りま!?平気か!?』
「ちょっと、俺と話てんだろ?無視すんじゃないよ。ねぇ、りまちゃん?」
『おい、どこにいんだよ!?』
「…海岸沿いの廃工場だよ、わかんだろ?早く来ないと…りまちゃんのこと、いじめちゃうからね。」
ゾクッ…
冷たく笑って私を見た神崎さんを、“恐い”と思った。
神崎さんは近づいてくると、電話で龍雅と話ながら私の顎を掴んだ。