私のヒーロー=ヤンキー君☆
「龍雅!!」
扉を凄い力で蹴っていたのは、龍雅だった。
「…神崎…りまに手、出すんじゃねぇ…!」
「まだ出しとらんわ。逆に、腹に蹴り入れられたんだけど?」
「はっ!さすが俺の女だぜ…」
龍雅が鼻で笑うと、私を見た。
トクンッ…
真剣な瞳に吸い込まれそうになる。
「…りまに手荒なことしやがって…」
ザッ、と物陰から出てきたヤンキー達が、龍雅を囲んだ。
20人くらいいる。
「龍雅、危ないよ!!」
「……心配すんな…」
体調だって悪いのに…
何もできない自分が憎い。