私のヒーロー=ヤンキー君☆
龍雅が駆け寄って来て、縄をほどいてくれた。
さっきまでの恐怖と、不安と、安心とで涙が流れた。
「りゅう、がぁ…」
苦しそうな顔をすると、龍雅が謝ってきた。
『守りきれなくて…』
そんなことないのに。
体調悪いのに助けに来てくれて……
龍雅は、私を抱き締めてくれた。
私も、抱き締め返した。
龍雅の体は熱くて、熱が上がったことがわかった。
「……龍雅、熱が…」
「………俺のことはいい。」
龍雅はそう言うと、体を離して私の顔をじっと見つめた。
「りゅ、龍雅?」
「……腫れてる…」
そう言って、殴られた方の頬に触れた。
「…っつ…」
「あっ、悪い…」
「大丈夫だよ。」
「……痛いか?」
「ちょっとだけ。でも、龍雅に比べたら全然平気……」
「俺は平気じゃねぇ。」
そう言うと、私の肩に額をつけた。