私のヒーロー=ヤンキー君☆


「……仲直りした日に、幸平が言ったんだぁ…」

茉智ちゃんは呟くように、ぽつりと話し始めた。

『俺は茉智が好きや。でも、まだりまへの想いもある。』

「え……」
「何か、間接的に告白してるのか振られてるのかさえもよくわからなくて、『何が言いたいの?』って聞き返したの。そしたら、何て言ったと思う?」

茉智ちゃんは笑いながら私に目線をずらした。


『…俺は茉智のことが好きなんや。りまじゃなくて、茉智を見てる自分が気づいたらおったんや。まだ、茉智には“愛”じゃなくて“恋”をしてる状況やけど……』


「何だかおかしくて笑っちゃってさ、そしたら真っ赤になって『まだ話の途中や!!』って言ってさ…」
「そっか……返事はしたの?」
「それが!『返事は今は聞かんから、よう考えてや!!あと、俺のことは幸平って呼べ!!』って言って、先に屋上から出てったんだから!!」


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