私のヒーロー=ヤンキー君☆
「羽柴ー、お客さんだぞ。」
「おう、誰や?」
「女の子だけど。」
「わかったー。」
そう返事をすると、羽柴は教室から出ていった。
「あっ!」
りまが思い出したように立ち上がった。
「どうしたのよ、急に…?」
「いっけなーい…先生に呼ばれてたんだった!ちょっと行ってくるね!!」
「あっ、うん。気をつけてね!!」
走って教室を出ていくりまに、そう声をかけた。
今のうちに飲み物を買いに行っとこうと思い、100円を持って自動販売機に1人で向かった。
「えっと…これにしようと。」
オレンジジュースのボタンを押して、オレンジジュースが出てくるのを待つ。
「あの…わ、私、羽柴くんのことが好きです!!」
ガコンッ
オレンジジュースが出てくる寸前に、羽柴が告白されるのを耳にした。
自動販売機が設置された場所から少し離れた渡り廊下で、さっき教室に来た女の子が羽柴に告白していた。