私のヒーロー=ヤンキー君☆


「あっ、あそこ!!」

茉智が指をさした先は、大きな廃工場だった。

「おー…いかにもって感じの場所やなぁ。」

問題起こした日を思い出すわ。
そして、目にとまった10数台のバイク。

「茉智、どうやらビンゴみたいや。」
「あっ、バイク!!じゃあ、この中にりまと鳳が?」
「あぁ、きっとおるで。茉智はここで待っとき。中は危ない…」
「私も行くわ!!私の柔道と空手の腕、なめないでほしいんだけど。」
「ったく…ホンマ、強気なお嬢さんで。奴等は女にも手加減なんてせぇへんから、とにかく気をつけろよ?危なかったら逃げるんやで?」
「何言ってんのよ!逃げたりしない…」


「約束や。わかったな?」


そう言って茉智を見つめると、少し黙った後、

「…わかった。」

と言ってくれた。



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