私のヒーロー=ヤンキー君☆


「こ……怖かったぁ…」
「…大丈夫か?」
「…んっ、ありがと……」


ぽろ、ぽろぽろぽろ…


武宮のクリクリした目から、大粒の涙が溢れて頬を伝った。
震えて何度も「怖かった。」と小さく、弱々しく呟く。
これ以上傷ついてほしくなくて、泣いてほしくなくて。

「……もう、大丈夫だから泣くな…。」

泣く武宮を、守ってやりたいと。

はじめて、女を自分の手で守りたいと思った。



あぁ…知らないうちに俺は、武宮に惹かれてたんだ。



< 34 / 328 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop