私のヒーロー=ヤンキー君☆
第一章 ≡想い≡
気になる存在
「りま、無事で良かったー!!」
茉智ちゃんがケータイを拾って帰ってきた私に抱きついてきた。
「もう…大袈裟だよ。」
「だって、女でも何するかわかんないような不良だよ?ヤンキーよ、ヤンキー!!」
そう言って鳳くんの後ろ姿を見る。
「オーラが違うわよ……」
「そうかな…ケータイ拾ってくれたし、悪い人じゃないと思うけどなあ…」
「えっ、本気で言ってるの?やっぱり、何かされたんじゃ……」
「されてません‼︎人は見た目によらずだよ、茉智ちゃん。」
「そうだけど…って、急がないと遅刻になっちゃう!!走るよ!!」
茉智ちゃんが私の手を引いて走る。
「わあーん、速いよ、茉智ちゃん!!」
転びそうになりながら階段を駆けた上がった。