赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
そんな事を考えていると、早くも片付けを終わらせたセラがポツリと呟く。

「これでは明日も思いやられますね」

ため息混じりで言われたのなら彼女の心境も読み取れるというものだが、いつもと変わらない淡々とした口調のためどう思って言ったのかサッパリ分からなかった。

「……」

分からないから、無言で返すしか無い。


「何か対策でも打っておかなければ、あの先生方は皆逃げ出してしまいます」

そこまで聞いて、やっとキサラは応える言葉を見つける。


「いいんです。やっぱり無理なんです」
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