赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
それにセラならば自分の不運のとばっちりを受ける事は無い。

彼女が教えてくれるのなら、キサラにとってはこの上なく有難いのではないか? と思い至る。


「そうですね。セラさん、ご指導よろしくお願いします」

改めて頼むと、セラは無表情のまま「かしこまりました」と頭を下げた。

そして頭を上げるとまた薄紫の瞳がキサラをジッと見つめる。


「……」

「……あの、何か?」

探る様な視線にいたたまれなくなりながら聞く。
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