赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
クルスもどうすればいいのか分からず、そのまま言葉を口にする事ができなくなる。


そんな状態で最初に動いたのはジュークだった。

無言で馬車を降りると、キサラが降りて来るのを待っているのかドアの前から動かない。


キサラは暫く無視していたが、ジュークはそこから動く気配が無い。

ずっと馬車の中にいるわけにもいかず、キサラは仕方なく馬車を降りた。


だがそのままジュークを無視して部屋に戻るつもりだった。

それなのに……。
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