赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
心を読んだ様な言葉を掛けられ、アンジーは涙をピタリと止める。
聞き覚えの無い声。
女の様な、男の様な、不思議な声音。
(誰?)
顔を覆っていた手をずらし、声の主の姿を確認した。
だが相手は全身を黒のマントで包んでおり、フードを目深に被っているので性別すらよく分からない。
「マクスウェル伯爵の婚約者、キサラ。彼女などいなければいいと思いましたね?」
アンジーは見ず知らずの人間に自分の言いかけた言葉を口にされ、驚きと怒りが込み上げてきた。
聞き覚えの無い声。
女の様な、男の様な、不思議な声音。
(誰?)
顔を覆っていた手をずらし、声の主の姿を確認した。
だが相手は全身を黒のマントで包んでおり、フードを目深に被っているので性別すらよく分からない。
「マクスウェル伯爵の婚約者、キサラ。彼女などいなければいいと思いましたね?」
アンジーは見ず知らずの人間に自分の言いかけた言葉を口にされ、驚きと怒りが込み上げてきた。