赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
あれから一週間以上経ったが、ジュークの中でそれ以上の変化はなさそうだ。


思わずため息が出ると、息が掛かったのかジュークが身じろぎした。

(あ、起こしちゃった?)

そう思ってつい身を引いてしまうとーー。


グイッ


引き寄せられ、抱き締められた。


女とは違う、重くて力強い腕。

硬く厚い胸。


こうして身を引くと抱き締められるのも何時もの事となっていた。

だが、これだけは未だに慣れない。
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