赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
そんなセラに、キサラは呆れて答える。


「おはようございます、セラさん。今日も懐妊する様な事は一切してませんから。そんな事よりジューク様を起こして下さい」

体を強張らせたまま言うと、密かにチッと舌打ちの音が聞こえて来るのも何時もの事だ。


(どれだけ子供が好きなんだろう)

と思わずにはいられない。


何はともあれ、セラはベッドの近くに来てジュークを起こしてくれる。


「ジューク様、朝ですよ」

初めはそう言って軽く体を揺するが、それで起きることはまず無い。
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