赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
そのままジッと見られキサラは気まずかったが、しっかり抱き締められているのでどくことも出来ない。

どうする事も出来ずに二人で固まっていると、セラの無感情な声が降ってきた。


「早く起きて下さい。キサラ様は朝食の後稽古があるのですから」

「あ、ああ……」

セラの言葉にハッとなり、ジュークはキサラを離した。

自由になったキサラは起きて立ち上がる。


同じく立ち上がったジュークを見上げると、バチリと目が合った。


「っ……!」

だが、すぐに逸らされてしまう。
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