赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
だが、フードの人物が行く手を遮る。

「駄目ですよ。彼女が来るまでお待ちなさい」

いやに落ち着いた雰囲気が癇に障る程だ。


「お願い、通して!」

キサラは焦りもあらわに叫ぶ。

でも、フードの人物は口角を上げうっすらと笑う。


「駄目です。……でも大丈夫。貴女にはナイトがいるではありませんか」

「え?」

何の事を言っているのか分からず、聞き返そうとする。


だが、それと同時に近くの木が揺れアンジーが現れた。
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