赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
また一歩近付かれ、今度は思わず後退りした。

すると、思った以上に近くからジルの声が聞こえた。


「フフフ……大丈夫ですよ。言ったでしょう? 貴女にはナイトがいると」

「え?」


近すぎる声とその言葉に驚きキサラは振り返る。

そして、さらに驚いた。

そこにいるはずのジルの姿が無いのだ。

辺りを見回しても何処にもいない。


でも、その事に驚く時間も無かった。

なぜなら、すぐ後にジュークが現れたのだ。
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