赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
「ならばどうしてこんな所にいたのですか?」

と言うジルの質問に。


「それは当然あの二人の子どもが見たいからですわ」

と、セラは真面目な顔と声で答える。


「……本当に、貴女という人は……」

呆れた口調のジル。

(昔から変わりなく子供が好きですね……)

いっそ感嘆する。


「久しぶりに来て見たら美形カップルが誕生しそうではないですか。あの二人ならこの上無く可愛い赤ん坊が産まれるでしょうね」

子供の話になると、無表情が蕩けた様な笑みに変わるのも変わり無い。
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