赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
終章 赫く太陽の君
なんて事!
なんて人!
自分勝手で、突拍子もない。
初めからそうだったが、今回は特にだ!
血を飲んでもらうために城に居るのは確か。
でも、まさかあんな時にあんな形で吸われるなど思ってもみなかった。
本当に勝手な人。
キサラは眠りに落ちている間、ずっとそんな怒りを抱いていた。
だがそれも眩しさで目が覚めるまでのことだった。
キラキラと、太陽の光が反射して煌めく金の髪。
やはり彼は太陽の化身なのだとキサラは思った。