赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
血を飲み終わると、もう用は済んだとばかりに体を離す。

「あっ……」

切なげに漏れた声にも心動かされる事はなく、絡みつく腕を軽く振り払った。


「どうなさったの? 何だか少しイライラしてるみたい」

妖艶な声音に指摘され、ジュークはその通りだと思った。

そしてふと、何故こんなにもイライラするのだろうと疑問に思う。


答えはすぐに行きついた。
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