君の声がききたい
ぴたりと動きが止まる沙和。



あの日の“約束”…

俺が手話を覚えたら“付き合う”って…


もし、沙和が早く手話を覚えて欲しいって思ってくれてたら・・

それは早く付き合いたいって…ことなのか・・?





「………」


沙和は特になにも言わず、くいっと口角をあげて笑った……


……。

これはどうゆう意味だろ(汗)

聞きたいけど、傷つくの嫌だから黙っとこ。














【品川 SEA WORLD】


電車を乗り継いで、目的地である水族館に到着した俺たちは、

水族館の入り口でハルちゃんたちを待つ。




「沙和――!奏くん――!」




数メートル先に、ハルちゃんが俺たちに手を振っているのが見えた。

俺は沙和の肩を叩いて呼び、ハルちゃんを指差して教えた。





「お待たせ〜待った?」

「いや。今きたとこ」


ハルちゃんと合流する、俺と沙和。




「あ、紹介するね。私の彼氏の……」

「筒井 隼人(つつい はやと)です」


< 101 / 314 >

この作品をシェア

pagetop