君の声がききたい
そして…




――『今は…待ってる方が辛いの……』










沙和・・

それって…



「…………」

「…………」



むくっ




すると…うずめていた顔を急に上げ、俺を見つめる沙和。




「な、なに…(汗)」

――『だからもう…手話は最後まで覚えなくても‥いいから』

「………」


うーん…でも‥



――『それってなんかカッコ悪くね(汗)』


約束より先に……なんて。

なんか意志弱いよな(汗)





――『だって・・もう待ってんの嫌なんだもん……』

――『いや…でも・・!』

「………ッ」


ふと沙和を見ると…沙和の目から涙がこぼれている。




なっ…

――『泣くなよ!』

「………グズッ」


こぼれる涙を手で拭う沙和。

俺は慌てて沙和のバックからタオルを取り出し、沙和に渡した。


沙和は俺からタオルを受け取り、涙をそっと拭く。
< 113 / 314 >

この作品をシェア

pagetop