君の声がききたい
「沙和…」


沙和から離れる俺。




「………」

「……(汗)」


そして、沙和に上目遣いで見つめられる。

我慢、我慢。




グイッ


!!

沙和は俺に顔をグイッと近づけて…


――『ちゅうは…?』

「―――!!」


と、かなりかわいい顔をして言った。



俺はゴクリと唾を飲み、片手を沙和の顎に添え、ゆっくりと沙和に顔を近づける…




考えるな…

ただのキスだ…

なんてことないキスだって…



「………っ!」


すると、俺が沙和にそっとキスをするなり…沙和はぐっと力を込めて俺に近寄り、俺の口に舌を入れてきた。



なっ……


予想外のことに…思わず閉じていた目を開いてしまう。



沙和の熱い体温と、

顔を赤くしているのがかすかにわかった…


俺は沙和から唇を離して、親指で沙和の下唇を軽く下げたあと…

再び沙和にキスをした…。




沙和はさっきより控えめ。

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