君の声がききたい
「良かったな、沙和」


たまたま俺たちの大学に遊びに来ていた隼人が、沙和の肩をポンと叩く。

沙和は、照れながら笑っている…


俺はというと…

沙和たちから少し離れた場所にしゃがみこんで、隼人から借りたサッカーの雑誌を見ていた。



今朝は、昨夜沙和と約束した通り、俺は沙和を迎えに行き、2人で大学に登校。


ハルちゃんと、遊びに来ていた隼人と合流すると…

沙和は俺たちが付き合ったことを、早速ハルちゃんたちに報告(汗)


こっぱずかしい俺は、他人のフリをして、何事もないような顔をする…





「本当に良かったね♪やっぱり私の読み通りだったじゃんよ」

「くっそぉ。負けた(汗)」


隼人とハルちゃんの会話に、耳を傾ける。


“読み”…?





――『なに?』

――『私たちねー。沙和と奏くんがいつ付き合うか賭けてたの!私はこの一週間以内に付き合うって思ってて…』

――『俺は1ヶ月以内って思ってた』


沙和に説明する、隼人とハルちゃん。



裏で俺らのこと賭けんなよ(汗)




「しっかしハルはすごいなぁ。お前の読みは的中じゃん!さすが沙和のことよくわかってんな!」

「まあね〜でもこの前みんなで水族館行ったでしょ?あの時の沙和と奏くん見てたら…“ああ、この2人もう付き合うな〜”とか思ったんだよね」


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