君の声がききたい
――『なっ…覚えてんの!?』

「当たり前じゃん」

「………(//)」


目をそらし、さらに顔を赤くする沙和。




――『今日は積極的じゃないんだな…』

「………!」

――『昨日は積極的だったのに…』

「・・・・」

「どして?」

「……(//)!」


俺は沙和に顔を近づけ、そらしている目を無理やり合わせる。

そして…沙和の下唇を軽く噛んだあと、じらすようにあごにキスをした…


だんだんと…

あごから頬に…

頬から首に移動する…



ちらっと、沙和が俺の唇をちら見する。

俺も沙和の唇をちらっと見たあとに、沙和の口に近づいていく…



「………ッ‥」


しかし、もう少しでキスをする寸前に、俺はキスを拒んだ。


「………」


俺はなにも言わず、ただ沙和を見つめ、ちょっとだけ意地悪な笑みを浮かべる。

沙和はそんな俺に気づいたのか、顔をカァァと赤くして唇を噛み締める。


俺はフッと笑い、沙和に顔を近づけゆっくりと目を閉じた…


これは、沙和からキスをしてくれんのを、待っているサインだ。



ス…

俺の肩に手を添えてくる沙和。

俺は片手を沙和の背中に回し、更に顔を近づけた。




「・・・・(//)」
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