君の声がききたい
――『ハルっ』

「いてて。何よ、どうしたの〜?」


引っ越しの手伝いに来てくれたハルの腕に、ひしっと抱きつく私。




――『隼人は…?』

――『もう上に行って、荷物運んでるよ。“お前らは、先に沙和んちで待ってれば?”みたいなこと言われたけど…』

――『要するに…私たちは邪魔なんだね(汗)』

――『だね。まあここにいても暇だし…先に沙和んち行ってようよ。』

――『…そうだね』


先に帰って、みんなのお昼作っててもいいしね…



私とハルは、奏たちに声をかけたあと、

先に家に帰ることにした。




午前中からじりじりと暑い道路を、家に向かってハルとダラダラと歩く…




――『昨日…奏くんち泊まったんでしょ?』




ニヤニヤしていうハル。

私は目をそらしながら、コクリと頷く。





「じゃあ…!」

「……(コクン//)」

「良かったネ!おめでとう♪」


今“おめでとう”って言った!?

なんか初めて生理になった時のような気持ち…(///)





――『沙和、幸せ?』




ハルの質問に恥ずかしさを感じながらも…私は深く頷いた。

ハルは優しく笑った…
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