君の声がききたい
「買い物楽しかったね~」

「今日はありがとう。すっごく楽しかった! 」


虹は満足そうに笑った。




「結構買ったな」

「うん!めったに行けないから、買えるときに買っとかないとね」


…………。


「なぁ、虹…」

「んー?」

「また…1〇9連れてってやるよ」

「本当!?嬉しいなぁ~。あ、でもちょっと申し訳ないなぁ。〇9って女の子の服しかないから、修也が退屈でしょ…」

「そんなこと…べつに気にしない。俺はお前といれればそれでいい」

「え…」


俺のその言葉を聞いた虹は、驚いた顔をしたあと、顔を赤くした。






「もしかしたら…気づいてないかもだから言うけど……」

「……!」

「俺…お前のこと好きになったんだけど…」

「え…!」


自分の思いを、虹に伝えた俺。


ずっと…隠そうとしてたこの気持ち…

虹の足のことも…どう触れたらいいかわからず、ずっと逃げていた。


でも…

今日ずっと虹の車椅子を押していて…確信したんだ…


正直、車椅子の虹を…擦れ違う人たちはちらちらと見ていた。


そしてその車椅子を押す俺も…

擦れ違う人たちから目線を感じたのは事実。


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