君の声がききたい
嬉しい…

嬉し過ぎて泣きそう…


でも…



「隼人…あたし…」


涙をぐっとこらえ、話始めたあたし。




「あたしね…昔から沙和のおまけばっかりだった。あたしに寄ってくる男の子はみんな沙和狙いでさ。でも沙和はかわいいし…いい子だし…当然だと思ってた。でも西野さんに隼人を紹介してって頼まれたとき……すごく嫌だったの。沙和のおまけにはなるけど…隼人のおまけにはなりたくなかった…」


正直な気持ちを、隼人に伝える。

あたしは続けた…





「その時ね…気づいちゃったんだ。ああ、あたし…隼人のこと好きなんだって。隼人のこと、誰かに取られたくないんだって…」

「ハル…」

「ずっとね…隼人は沙和のことが好きだと思ってたから……もし沙和と隼人が付き合うことになっても、それは許せる。沙和になら、隼人取られたてもいい。でも他の子は絶対嫌だった」

「いや…そもそも沙和の方から、俺はお断りなんじゃね(笑)」

「あはは」


笑い合うあたしと隼人。





「あたしは…隼人の足がどうとか・・そんなの気にしないよ。あたしは…」


ポロっと、一粒涙が落ちる…





「あたしは…隼人の全てが好きだから…」

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