君の声がききたい
「まだちゃんと付き合ってないけどさ…沙和のこと、あんまり不安にさせないであげて?沙和…思ってること、あんまり口に出さないからさ・・・」




沙和を心配するハルちゃん。


ハルちゃんみたいな子が、沙和の友達で良かったと思った…




「わかった」


俺は低いトーンで言う。





「よろしくね。あ、そうだ!連絡先教えといてよ!なんかの時の為にさ!」

「いいよ。俺も今、言おうと思ってたとこ」

「マジで♪気が合うね」

「はは」


本当おもしろいな、ハルちゃんて。

俺たちは、お互いの連絡先を交換した。





「あ、そうだ。来週の日曜日ヒマ?沙和たちとどっか行かない?」




ポンと手を叩いて言うハルちゃん。




「沙和“たち”って?」

「あと私の彼氏も誘ってさ♪水族館にでも行こうよ」

「あ。彼氏いるんだ」

「いるよー。幼なじみなんだけどさ」

「へえ」

「行こうよ。誰かさんは『手話覚えるまで、会うの控える』とか言ってるらしいけどさ…たまにはいいじゃん?」

「………(汗)」



あいつ(沙和)ハルちゃんには、俺らのこと全て話済みなわけね(汗)

…いいけど。





「別にいいよ。日曜日予定ないし」


沙和と会えるなら。
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