君の声がききたい
「本当ー♪じゃあ沙和に話とくから、時間とか決まったらメールさせるよ」

「わかった」


俺は缶コーヒーを飲み干し、缶をぐしゃっとつぶす。





「じゃー俺行くわ。コーヒーごちそうさま」

「いえいえ。こちらこそ、引き止めちゃって悪かったね」

「いいよ」


ベンチから立ち上がり、カバンを肩にかける。




「奏くん…」

「ん?」

「沙和のこと…よろしくね」


……!

いやに真剣なハルちゃんの表情。


沙和のこと…

心配なんだな…



俺は「わかった」と…

真顔で頷く…

俺的に“マジ”な証拠だ。



そんな俺を見て、ハルちゃんは笑顔で頷いた。


俺はハルちゃんと別れ、次の授業へ向かう…






沙和と出会って…


どんどん新しい出会いが増えていく・・




恵里佳たちのことで、

イライラしていた俺の心は、


なんだか

心が軽くなっていた…





恵里佳たちのことなんか…


もう忘れてた。
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