HERO
結局そのまま、お互い何も言わない、動かない、そんな時間が流れて。



うかつにも、私はそのままとーまの肩にもたれて眠ってしまった。


大体、朝からみんながうるさくてその声で起きたせいでゆっくり寝ようと思った計画は崩れて。



そのせいで、睡魔に襲われて、ほら、こんなことに。



「美亜さん!」



でかい声で私を呼ぶのは、仕事から帰ってきたのであろうわんこ。


あ、呼んだんじゃなくて、吠えたのかい?なんちゃって。



じゃなくて。


まず私、どこで寝てんだって話だし。



なんでとーまも一緒になって寝てんだって話なわけですよ。
< 171 / 441 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop