HERO
「一万円ぐらいするメロン」



別に、メロンってそんなに好きじゃないんだけど。


素直に教えてあげるほど、私は可愛くない。



「...いってきまーす」



つまんない返しだな。


もっと何かなかったのかな。



静かになった部屋。


なんだか、余計に頭が痛くなる。



寝よう、きっと寝ればよくなる。



だけど。



私の眠りを邪魔する奴が一人。


急に部屋に入ってきたブルー。



「なんで俺がこんなことしなきゃなんねえんだ」



そう言ったブルーの手には、半分は優しさでできてるというあの薬。
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