HERO
「どこで寝るの。まさかこのソファだなんて言わないよね」


「まさかー!ここだよ」



そう言って、彼はさっきセイラって人が出てきたドアを開けた。


中を見ると、ああ、絶対セイラって人の部屋だってわかる感じの部屋だった。



「セイラ、必要なものは持って出てったし、ここに残ってるものは全部美亜さんのものだよ」



え、え!待ってください!


あの、ふっかふかそうなベッドも?布団も?枕も?



「ねえ、あれも?」



ベッドを指差してそう聞くと、当たり前じゃんと彼は言う。
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