HERO
「失礼します」


入口の向こうからそんな声が聞こえて、お昼ご飯が運ばれてきた。


ゴロゴロしてたイエローくんは、いつの間にか正座してる。



とーまは、ご飯を運んでるお姉さんを見てる...って、だからね。


キャラおかしくなるからやめようよ。



混浴だの、旅館のお姉さんだの。


とーまってそんな人だったのか、なんて思いたくない。



だってまともなの、とーましかいないじゃん。


これは、いかん。



「ごゆっくりどうぞ」


そう言ってお姉さんは出ていった。



「とーま」


「なんでしょうか」


「お姉さんばっかり見ないでよ」


「えー!ピンクが嫉妬してる!」



イエローくん、本当に、余計なこと言わないで。
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