HERO
「とりあえず、美亜さんここに座ってて。もうすぐちひろも帰ってくると思うから」



そう促され、イエローくんが死んでる、じゃなくて鼻血出して倒れてる、でもなくて、寝てるソファの端に座った。


そう促した彼はというと、一人用のソファに座って変な雑誌を読んでる。



二つ、言わせてほしい。



なぜ私がそのソファでないのだ。


それ、必要なの?という私のさっきの言葉は意地でもなかったことにするのか。



「やめろ鉄仮面!」



そんな意味不明の言葉を発しながら、イエローくんが飛び起きたのは、ケータイの着信音が鳴ったのと同時だった。
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