HERO
「だから、ここで働いてるの。セイラって人の代わりに。昨日からだけど」



私がそういうとそいつは、なんだ、とやけにあっさり呟いた。


そして上半身だけ起き上げていた私を、押し倒してまたベッドに戻す。



「辞めたのかあいつ」


「みたいだけど。それより、離してくれない?」


「残念だけど、セイラの代わりにきたなら、ちゃんとセイラの代わり務めろよ。そんな格好してるわけだし」




言われて気づいた。



私、寝る服がなくて下着姿で寝たんだった。



さっき私、上半身起こしてたよね、普通に。
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