HERO
嵐のように去ってったそいつ。



「何なのあいつ、 ウザすぎるんだけど」


「うん、わかったからとりあえず、それ隠そうよ美亜さん」



別に目を逸らすでもなく、がっつり見るわけでもなく。


彼は、わたしの丸出しの胸を指さしていた。



下着姿を見られた次は、ついにその下を見られてしまうとは。



別に、大したことじゃないけど。



「ああ、うん、ごめんね」


そう言って、ブラを付け直す。



なんだか、彼は不思議だ。


こんな格好で男の人と一緒にいて、普通男って欲情するもんじゃないの?




少なくとも、私が出会ってきた男はみんなそうだ。
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