虹色フィルター
二人きりのオフィス。
テレビで見るような綺麗なオフィスではないけれど、
節電と称した淡い照明と私たちの体勢が淫靡な雰囲気を醸し出す。
私の体は焦らしに堪えられなくなって
ゆっくりと腕を上げた。
さっきまで虹色のフィルターだったそれを、そっと指で掴む。
ねぇ、どんな顔をしているの?
手を下ろした瞬間、触れて遮られた視界。
私はまだ、焦らされたまま。
私はこれから、
どうなっちゃうんだろう。
fin.