requiem

-弱い私-

なにか
きっかけがなくてね


ずっと
あなたに逃げ込んでいた
気がするの


すべてのことを
うまくいかない理由のひとつにして


あなたを亡くしたことに
都合良くかぶせていたのは
私の弱さだった


歳月が流れて行く毎に
どうしてこんなに
あなたのことを思い出すんだろう


突然
愛する人を亡くすということは


こんなにも
無力な自分を
突きつけられ続けるんだなんて


誰も
思いもしなかっただろう


私はまだ
『大丈夫!前を向いて歩いていける!』
とは言えない状態なんだ


弱くて強い『私』


あなたはそう言ったよね


私は強くなんかない


どうしようもなくバカなんだ


自分の愚かさに
押しつぶされるほど
バカなんだ
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