ご奉仕ワーリィ


「わたし、わた、し、は……」


けれど、どれも叶わなかった。


言った瞬間に、彼に幻滅されてしまうんじゃないかと、ワガママが言えなかったんだ。


彼の言う通りに受け身で、流されてしまうような状態でいれば、間違いなんかないと――今までの生き方を変えてしまうような、“私の意思”を口に出さないでいたのに。


ひた隠しにしていた意思(気持ち)が、好きの感情一つで溢れ出てきた。


彼を愛したい、と――


「ラハティーが大好き」


虜になるほど。


「す、きで……うぅ」


相思相愛を願うほど。


「っ、う……すきぃ……」


胸が苦しくなるほど。


「だ、ぃ……ふ、うっ、す、すき、ぃ……」


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