ご奉仕ワーリィ
「なにを……」
「きっとこれからはそうなるでしょうから、お覚悟を。まあ、あろうがなかろうが、こっちは勝手に進めさせてもらいますが」
「それじゃあ」
今までと変わりないじゃないかと言う前に、また首にマーキングされた。
「違いますよ、まったく。もう『何もしなくていい』とは言いません。あなたに我慢させるようなことはさせませんので――俺もいいですよね?」
……、なんだろう。彼の笑顔が、やけに黒く見えてきたような。
満面の笑みのはずが、目元部分に影ができるような邪悪さがあった。
「今までは、陛下のためにと、配慮と遠慮を重ねに重ねたものでした。いや、それでも俺を感じてくれているあなたを見て、幾分かは満足できましたが」