ご奉仕ワーリィ
いつもこうだ。
本番――最後までやる気はないと言うがごとく、彼は服を脱がないし、事実、私は未だ処女のままだ。
舌と指なら入れられてしまった下半身に処女性はあるのかと問いたいけど、多分まだ、未経験で良いと思う。
『最初は痛いですけど、以降、最後までやらない男のモノなんかへし折りたくなるほど病み付きになりますよ』、だなんて語る経験者もいるのだから、まだ我慢できる未経験者(私)は、これで満足なのかもしれない。
「……」
とは、やっぱり意地を張っただけだ。
「陛下……?」
背中を向けたままの彼がこちらに問うけど、私は構わず彼の背に抱きついた。
ワガママの現れだった、どうしようもない。