* 甘々な先輩 *





「あたしのことは…気にしないで

 先輩は自分のことだけ考えて?」


「……」





あたしがそう言うと、今度は先輩が


悲しそうな顔をした。





「俺も、詩織が足んない」





あたしをぎゅうっと抱きしめた先輩。


先輩の香りがふわっとして


あたしは満たされる…。




ゆっくりあたしを離した先輩は


あたしに触れるだけのキスをした。


久しぶりで優しいキスに


また満たされる。





「俺だって詩織にキスしたかったよ?

 けどしたら止まんなくなる気がして」





『できなかった』と付け足した先輩。





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