* 甘々な先輩 *
「いいから、聞け」
「う、ん……」
ちらっと先輩を見るけど
無表情だった。
悲しい顔でもなく……。
「詩織と出会ってなかったら
どうなってたんだろうって
最近よく考える……」
「…うん」
「高校時代も今も、これからも…
詩織は俺にとって必要不可欠だ」
「……そんなのあたしだって…」
先輩は何がいいたいんだろう。
意味深な発言に少しだけ不安になった。
「詩織がいなきゃもう生きていけない」