* 甘々な先輩 *
シャキシャキと
あたしの髪が
切られていく音を聞きながら
横目で先輩を見る。
顔動かすといけないから
正直…キツいけど。
「はぁ〜い、終わりですよ〜」
そう言って鏡越しにあたしに笑った。
「わ……、これっ…あたし?」
ヘアメイクを
美容院でやってもらうだけで
こんなにも違うの…
ってくらい、今までにない状態で。
「あっ、彼氏さんも終わったみたいですよ」
先輩の方を指しながら
ニヤニヤしている。